非FIT太陽光発電所について

日本における太陽光発電所は、FIT制度による発電所が多く設置されてきましたが、今後は自家消費を目的としたFIT制度に依存しない発電所(非FITやNon FITと言われています)が多く設置される計画です。なにが違うのか、FIT制度の復習を兼ねながらご説明します。

FIT制度下にある太陽光発電所の電気について

従来、太陽光発電所の多くは、国で定められたFIT制度(固定価格買取制度)の下で多く設置されてきました。それらで発電された電気は、全国に10社あった東京電力など「一般電気事業者」が、国が定めた価格で買電を行い自社の受給企業に配電、もしくはJPEX(日本卸電力取引所)に流通させ、小売電気事業者などが購入後、受給企業(電気を使用する個人や企業)に送電されるという仕組みです。
この場合、FIT制度上の取り決めとして、発電所が電気の環境価値を謳うことはできません。

非FIT太陽光発電所と発電される電気について

上述のFIT制度下にある太陽光発電所とは違い、非FIT太陽光発電所は、文字通りFIT制度に依存しない発電所として、電気の売却先(*1)や買取価格、買取期間などについて法的拘束を受けない発電所です。
(*1=但し、電気の売却先は小売電気事業者か自社向け自己託送の電気事業法による拘束があります)

通常だと市場から電気を購入するものが、直接発電設備と契約することで100%再エネ由来の電気として利用可能になります。その電気を購入する受給企業は別途、環境価値証書を買い入れしなくても、環境価値のある電気(=再生可能エネルギーを利用していること)と認められます。

今後受給企業、特に「環境経営」に注力する企業や、「RE100加盟を目標」「地球温暖化対策推進法(温対法)への対応」する企業に、多く需要が見込まれるのがこのケースで、非FIT太陽光発電所がより多く必要とされるようになります。

非FIT太陽光発電所と発電される電気
出典:資源エネルギー庁などの複数資料を基に当社で作成

非FIT太陽光発電所の必要性と今後

再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)について

再エネ賦課金とは、各受給企業が電気を使用する際に掛けられる、太陽光以外も含む再生可能エネルギー導入促進を目的とした賦課金です。毎年価格改定が行われており、開始当初の2012年では1kWhあたり0.22円(消費税込)だったものが、2021年には3.36円(消費税込)にまで膨れ上がりました。

再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)
出典:自然エネルギー財団(https://www.renewable-ei.org/activities/column/REupdate/20210416.php

この賦課金の使用用途としては、一般電気事業者がFIT制度に基づいて電気を買い取る際の費用に充当されています。つまり、開始当初は数が少なかったFIT依存の買電も、いまや電気代を圧迫するほどの量になったということが分かります。

再エネ由来の電気導入方法は2つ。再エネ発電所から直接電気を買うか、発電所そのものを買って自社で保有するか

現状よく用いられている非化石証書とセットの電気を利用する場合でも、再エネ賦課金の支払いが必要です。しかし、非FIT太陽光発電所の電気を購入すると、市場で価格変動する非化石証書の購入は不要となり、ダブルコストの解消に繋がります。非化石証書を購入する変わりに、小売電気事業者による再エネ証書で済ませることが可能です。
また、非FIT太陽光発電所を購入した場合、自己託送を行うと、再エネ賦課金の支払い義務も発生しなくなるメリットもあります。導入コストとコスト削減量を突き合わせて、一番効率のよい方法を選択することをオススメします。